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ヒートパイプと熱サイフォンシステムに付いて
ヒートパイプは、管の内壁に毛細管構造を持たせた金属性のパイプであり、内部は真空で、少量の水もしくは代替フロンなどが封入されている。
ヒートパイプの一端を熱源に接触させて過熱させると、内部の液体が蒸発して気化し、
この時、潜熱 (気化熱) として熱が取り込まれる。 そして低温部へ高速で移動し、そこで冷やされてまた液体に戻り、熱を放出する。
液体は毛細管構造を通って (もしくは重力で) 元の場所に戻るので、連続的に効率よく熱を移動させることが出来る。
このヒートパイプの原理を応用した、「(二相密閉型)熱サイフォンシステム」は、アルミ製の 外管の中に、より細い内管が収められた二重管で、外管内を真空・密閉した構造となっており、 外管内に作動液 (アルコール等) が充填されている。
①.内管に温水を通すと、内管周辺の作動液が真空下ゆえ低温でも蒸発し、外管内壁へ高速移動する。 蒸気はそこで冷却されて凝縮すると共に蒸発潜熱が外管に受け渡され、外管から外に 放熱される。
②.凝縮した作動液は重力によって外管内下部に戻り、内管により再加熱される。
③. 「加熱⇒蒸発⇒凝縮・放熱⇒下降⇒加熱・・・」を繰り返しながら、内管から外管外側へ熱伝導率が1,000倍以上で効率的に行われる。
また、内部の圧力が一定になるので、外壁ぼ温度がほぼ一定になる。
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